山 行 報 告 | |
2012/8/4 三浦半島・鷹取山救助トレ | メンバ:酒井、根来 記録:根来 |
【記 録】
懸垂下降途中で何らかのトラブルが発生し、登り返さざるを得なくなった場合を想定しての練習を行った。
昼頃、雨がパラついてきたので、ビーコン練習を取りやめて立ち飲み屋に向った。
《登り返し手順》
想定する状況:ATCガイド等オートブロック機能を有する確保兼下降器を使用し、ロープスリングのフリクションノットでバックアップを取って下降中。
@ 作業中の安全確保のため、バックアップ用フリクションノット下方のロー
プに結び目をつくる(バックアップの効きが甘くなった場合の対応であり
オーバーハンドノットで可。)
A ATCガイド(以下、「兼用器」)から体重を抜くため、兼用器の上部にスリ
ングでフリクションノットをつくり、カラビナを介してハーネスに繋ぐ。兼用
器からスリングに体重を移動する。
B 兼用器を一旦解除し、ロープ2本をセカンド確保と同じ要領で兼用器に
セットし直す。ロープをセットした兼用器を、再度ハーネスに接続する。
C 兼用器より上の位置で、ロープに立ち込み用のスリングをフリクションノ
ットでセットする。(一旦結び目に体重が加わると、スライドさせるのが困
難なため、結び方はブリッジプルージックがベター。)
D 長め(今回は120cm)のスリングを「C」でセットしたスリングに接続し、
その末端をガースヒッチとして利き足を入れる。スリングの接続部分に
結び目を作り、登り易い長さに調整する。
E 兼用器から体重を抜くためにセットした、「A」のスリングを回収する。
F 自己脱出の要領で、立ち込みと同時に、兼用器の下側のロープを引き
上げる。
G 兼用器に体重を移した後、立ちこみ用スリングを上方にスライドさせる。
H 以下、「F」、「G」の手順を繰り返して登り返す。
また、この手順を数回繰り返す毎に、バックアップのため兼用器の下方
のロープに結び目を作って行く(オーバーハンドノットで可)
I なお、安全確保のため、先に新しく結び目を作ってから、先に作ったロ
ープの結び目を解除する。
※注意事項として、ロープへのフリクションノット、バックアップの結び目は、全て2本一緒に行い、2本のロープに均等に荷重する事。
《ムンターヒッチのオートブロッカー》
ムンターヒッチで確保する場合、確保側のロープから手を離せないという欠点があったが、従来の方法にカラビナを1枚追加して、オートブロッカーとする方法も教わった。
《1本のロープで負傷者と介助者を同時に降ろす場合》
ロープに加わる荷重が大きいため、ムンターヒッチ単独では制動を効かせ難いが、エイト環とムンターヒッチを併用することで制動力が増し、ロープの制御が容易になる。